【移住1年半の本音】2年目に入っても「旅行に来たわけじゃないのに」が口癖になる、いわき暮らしの贅沢

いわき暮らしのリアル
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こんにちは。千葉の私鉄沿線からいわき市湯本に移住して1年半が経ち、2年目に入った筆者です。

地方移住をした直後、新しい環境への物珍しさから、見るものすべてが新鮮で輝いて見えるのは、ある意味で当然のことかもしれません。いわゆる「移住のハネムーン期間」というものです。

しかし、私の場合は少し違いました。 移住して1年半が過ぎ、この土地での暮らしがすっかり「普通の日常」になった今でも、ふとした瞬間に、心の中で思わずポロッと出てしまう口癖があります。

「あれ、私は別に、旅行でここに来たわけじゃないのにな……」

今回は、ハネムーン期間を過ぎてもなお、毎日の何気ない生活が楽しくて仕方がない、いわき暮らしの「贅沢すぎる日常」についてお話しします。

東京の地下鉄にはない、山を貫く「トンネル」

少しだけ、首都圏での暮らしを振り返らせてください。

東京の交通機関といえば、網の目のように張り巡らされた「地下鉄」です。毎日、コンクリートと人工的な壁に囲まれた地下深くを移動していましたが、東京の交通網には「山を貫くトンネル」というものはまず存在しません。

ところが、私がいま暮らしているいわき市湯本では、それが完全に日常の風景になります。

南の泉地区へ買い物に行くときも、中心街の平へ向かうときも、それどころか、最寄りの湯本駅へ向かうちょっとした間にも、車を走らせれば当たり前のように「自然の山を貫くトンネル」をくぐり抜けます。

この「トンネル」が、日々の生活に映画のようなドラマチックな変化を与えてくれるのです。

自宅からの通り道が、まるで「箱根の温泉街」

例えば、自宅から湯本インターチェンジへと向かう、何気ないいつものルート。

そこには、山の中を右へ、左へと心地よく駆け抜けていくワインディングロードが続いています。 車を走らせていると、フッと既視感に襲われるのです。それは、首都圏に住んでいた頃、わざわざ計画を立てて出かけていた「箱根の温泉街へと向かう、あの旅情あふれる山道」の雰囲気にそっくりなのです。

旅行でもなんでもない、ただの日常生活の移動。 それなのに、ハンドルを握るだけで「箱根への温泉旅行」にきているかのような高揚感を、自宅のすぐそばで味わえてしまうのです。

トンネルを抜けると、そこは「松島」のような大迫力

さらに、知人がいる関係でいわき市北部の「久之浜(ひさのはま)」という町へ向かうルートは、最高のクライマックスを迎えます。

四倉(よつくら)の街を過ぎ、国道からすっと脇道へそれると、時間帯によっては他の車がまったく走っていないこともあります。ノイズが一切消え去り、まるで自分のためだけに用意された理想的なドライブコース。

そんな自分好みの空間に浸りながら、人によってはここで、松任谷由実やサザンオールスターズ、あるいはTUBEといった、お気に入りのドライブミュージックを流したくなるかもしれません。

カチッとウィンドウを開けて、車内に流れ込んでくる爽やかな潮風を感じる。

短いトンネルを2つくぐり抜けた次の瞬間、目の前には一気にダイナミックな海岸線が広がります。 ごつごつとした奇岩や大きな岩が連なる、大げさに言えば「宮城県の松島」を思わせるような、荒々しくも美しい大迫力の景色です。

久之浜の海岸まで行ってみれば、眼下には小さな漁港、そして正面には切り立った大きな崖に太平洋の白波が打ち寄せ、激しい波しぶきが立ち上がっています。窓から入る潮風を肌に受けながらこの光景を見つめるとき、またあの口癖が漏れるのです。

超人気観光地「アクアマリンふくしま」を平日に独り占めする贅沢

山や海だけではありません。いわき市が誇る、小名浜(おなはま)地区の大型水族館「アクアマリンふくしま」での体験も、移住者の特権を感じる瞬間です。

ここは完全に全国区の観光地です。休日ともなれば、福島県内はもちろん、宮城、茨城、そして首都圏ナンバーの車がずらりと駐車場を埋め尽くします。 地元に住んでいる身としては、さすがにその大混雑の休日に行こうとは思いません。

しかし、「平日に、ちょっと時間が空いたとき」にいつでもふらっと行けるとしたらどうでしょうか。

他県からのお客さんが大渋滞を乗り越えてやってくる憧れの場所へ、平日の空いた時間に、散歩がてらふらりと立ち寄って独り占めする。これ以上の贅沢があるでしょうか。

渋滞も、満席の指定席もない。1時間未満の「日常」にある幸せ

もし、東京に住み続けていたら、箱根のような山道も、松島のような海岸線も、話題の水族館も、すべて「何週間も前から計画を立てて、旅行に行ったとき」くらいしか味わえなかったはずです。

しかも、都会での「旅行」には、決まって裏側の苦労がセットになります。 行き帰りの気が遠くなるような大渋滞、前の車のブレーキランプに神経をすり減らす運転。あるいは、満席の電車の指定席で人混みに揉まれるストレス。それらを乗り越えて、ようやく辿り着くのが「非日常」でした。

しかし、今の私は違います。 ちょっとインターへ向かうとき、知人のところへ用事で行くという片道1時間にも満たない道すがら、そして平日のふとした空き時間。

すべての生活導線の中に、都会の人が憧れる「旅の景色」がご褒美のように待っているのです。

移住して1年半。最初の物珍しさは消えたはずなのに、いわき市は今でも、私を最高の「旅気分」で満たしてくれています。

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