こんにちは。いわきに移住してもうすぐ2年が経つ筆者です。 今回は、移住を真剣に考えているあなたに、パンフレットや移住サイトには載っていない「超具体的でユニークな移住シミュレーション」をご提案します。
それは、「移住前から、いわきのローカルラジオを日常のBGMにする」ということです。
いわき市は、まるで何でも揃う「小さな国」
ちょっと遠回りになりますが、まず私が住んでみて実感したのは、「いわき市は、まるで一つの小さな国のようだ」ということです。
- 自然とレジャー: 美しい海も、豊かな山も、癒やしの温泉もある。
- 文化と生活: 港があり、水族館があり、美術館もある。コンビニや商業施設はもちろん、JR線などのインフラも完璧。ないものと言えば「空港」「国立大学」くらいでしょうか。
- メディア: 独自のテレビ局はありませんが、福島のテレビ番組は頻繁にいわきを特集するので、あたかも地元局があるような感覚になります。
この何でも揃う、そして文化的にも我が道を進む「小さな国」に暮らし始めてから、私はある素晴らしい存在に気づきました。それが、地域に深く根ざした立派な放送局の存在です。
コミュニティFMと侮るなかれ!76.2MHzの衝撃
首都圏にいたとき、我が家では以前からNHKの「ラジオ深夜便」を小さく流しながら寝るのが習慣になっていました、しかし、このところ、深夜2時~3時の深夜帯にロックやアイドル曲が流されることも多くなってきました。これらは決して嫌いではないものの、半ば眠りながら聴きたくなるようなものではありません。
ある日、実際のラジオ受信機でゆっくりと周波数のダイヤルを回していました。他にほとんど電波が入らない中で、ダイヤルを一番下から少し上げたところで、一つだけ驚くほどクリアに聴こえる放送局が見つかりました。
それこそが、周波数 76.2MHz「エフエムいわき」 でした。
「コミュニティFMって、素人の人たちが趣味の延長でやってるんでしょ?」
最初は私もそんな先入観を持っていました。ところが、実際に聴き続けてみるとその完成度の高さに驚かされたのです。 プロのパーソナリティによる質の高いトーク番組、洗練された番組構成、流れるローカルCM。昔聴いていた「TOKYO FM」などキー局の番組と比べても、レベルが全く変わらないほどのハイクオリティな放送内容でした。
ハワイアンズに「じゃんがら」!耳から飛び込むいわきのリアル
このエフエムいわきの最大の魅力は、いわき市民に徹底的に密着した情報と、地元の空気感がそのまま詰まったCMの数々です。
いわき市内や、隣接する相双地域(双葉町や浪江町など)の細かな最新ニュースが流れるのはもちろんですが、耳を引くのはスポンサーたちのCM。 あの有名な「スパリゾートハワイアンズ」をはじめとした地元の有力企業や、いわきを代表する銘菓「じゃんがら」のメーカーなど、いわき人なら誰もが知っているお馴染みのCMが次々と流れてきます。
ネットの文字情報だけでは絶対に掴めない「現地の生活の日常」が、そのまま音になって部屋に流れ込んでくる。これを日常的に流しておくだけで、「あたかも、いま自分がいわきに住んでいるかのような疑似体験」をすることができるのです。
「浜言葉講座」に「浜イオン」!?知っておきたい唯一の専門用語
「地元の情報なんて、最初は聴いてもピンと来ないのでは?」と思うかもしれませんが、心配いりません。内容が全く分からない、ということはまずありません。それどころか、思わずクスッと笑ってしまうユニークなCMや番組もたくさんあります。
ベートーベンの第5番(運命)にのせて「じゃじゃじゃじゃーん!(がら)」の歌声で始まるCMや、ナレータの合いの手のように「満足マンゾク!」の掛け声が飛び交うホテルのCM、フニクリ・フニクラの曲に乗せて告知される有名レジャー施設のCMなど…それぞれどこのCMなのかは、ぜひ実際に聴いてみてみてくださいね。これらのノリについていけるか?それとも呆気にとられるか?
また、某NHKの語学講座をパロディにした「浜言葉(地元のきつい方言)講座」という名物コーナー。これを聴いているだけで、いわきの方言やイントネーションが自然と耳に馴染んできます。(2026年8月現在終了済のもよう)
ただし、番組を聴いていると必ず耳にする「唯一の専門用語(ローカルスラング)」があります。
それが、「浜イオン(ハマイオン)」という言葉です。
これは「イオンモール小名浜」を省略した、地元の人たちの愛称。それほど地域住民に親しまれている巨大スポットなのですが、実はこの「浜イオン」の中に、エフエムいわきのサテライトスタジオ(公開生放送ブース)もあるんです。ラジオを通じて、地元民の生活拠点まで立体的に見えてくる面白さがあります。
※専門用語ではありませんが、「平(たいら)」という言葉も頻発します。JR「いわき駅」が、かつて「平駅」だったことからも想像がつくとおり、「平」は、いわき駅周辺の中心市街を表す地名です。
【実践】ストリーミング放送で「街のノリ」をテストしよう
「でも、まだ東京にいるからラジオの電波が届かないよ」と思った方、ご安心ください。
エフエムいわきは、通常のラジオ放送だけでなくインターネットでの「ストリーミング放送」も行っています。スマホやパソコンさえあれば、全国どこにいても無料で聴くことができます。
在宅ワークのBGMや朝の準備の時間に、ぜひ生活に溶け込ませてみてください。
ラジオを聴くことは「移住の適性検査」にもなる
今住んでいる場所でこのラジオを日常的に流してみて、「その雰囲気に自然と親しみを感じるか」それとも「どこか拒絶感を抱いてしまうか」。これは、移住を成功させる上で非常に大きな分岐点になります。
つまり、さきほどのCMのノリも含めて、いわきという街の「ノリ」に自分が合うかどうかを、引っ越す前に自宅でノーリスクで確認できるのです。
最高の移住シミュレーションとして、まずは明日から「76.2MHz」のストリーミングボタンをポチッと押して、いわきの風を感じてみませんか?
「いわき市民コミュニティ放送(Sea Wave FMいわき)」のストリーミング放送はこちらから。
(地域:東北をクリックしてから、ページの下のほうを探してみてください)
放送される番組は4種類の供給元から
ちなみに、FMいわきで放送される番組は主に以下の4種類の供給元があります。
- FMいわき独自制作番組(主に、平日朝~午前・午後の生ワイド番組)
- 東北コミュニティ放送協議会加盟局共同制作番組(一部東北地域色の強い情報番組など)
- 他のコミュニティ放送局制作番組(深夜帯など:世田谷、湘南をはじめ全国のコミュニティFM製作番組)
- (株)ミュージックバード製作番組(主に早朝・休日など:東京半蔵門の東京FM局舎を使用して製作する番組を全国の加盟局に配信)
このように(一社)日本コミュニティ放送協会加盟の各社で番組の相互供給を行っているので、FMいわきでは、全国のコミュニティFMの聴き比べもできます。また、それぞれどこでどのように制作された番組なのかは、冒頭で告知されますので容易に区別がつきます。ただし、基本的にFMいわき独自制作番組ではそのような告知はないので、もし「この番組は福島よりSEA WAVE FMいわきからお届けしています…」という告知があれば、それはFMいわきから全国向けに配信されている番組だと想像すればよいです。
このため、上記の移住シミュレーションを狙うなら、平日朝~午前・午後のワイド番組を狙うのが最適だといえますね。


